犬と赤ちゃん/M・シュナのころり #003

前回の投稿から随分と時間が空いてしまったけれど、我が家に赤ちゃんがやってきて、ころりがお兄さん犬になるまでの試行錯誤を記します。

ひとりっ子犬、異変に気づく

ころりが2歳になった頃、飼い主である私のお腹が大きくなり胎動を感じるようになりました。甘えん坊だったひとりっ子犬のころりは、夜になるといつものように私の膝の上へ撫でてもらいにやってきます。ところがころりが顎を乗せているお腹がボコボコ動くのです。飛び跳ねるほどではないものの「おかしいぞ?」と気づきます。

その後春になり、私は実家へ里帰り。ころりは夫と東京で2人暮らし。週末になると車で実家へお泊まりに来る生活を送りました。到着して車から降りて私に会うと大喜び!キャンキャン!と嬉しそうに吠えていました。

そんな生活に慣れてきた頃、車に乗ってお出かけすると私に会えると分かるようになり、実家への道中のドライブスルーで止まっても私のことを探すようになりました。反対に、実家から帰るときに私が車に乗らないことが悲しいようで、最後まで窓の外を覗いて見送ってくれました。

↑車に乗って自宅へ帰る時の悲しそうな顔

赤ちゃんとの対面と持病の悪化

里帰りから1ヶ月半で赤ちゃんが生まれ、赤ちゃんと対面しました。初めての赤ちゃんを見たころりは不思議そうな顔で赤ちゃんを覗き込み、泣き声にはとても驚いた顔をし、最初は怯えて吠えてしまいました。それでも徐々に慣れていき、その日の夜には吠えなくなっていました。

ころりの吠えた声で驚いてしまうかも、と赤ちゃんへのストレスも心配でしたが、ストレスを感じたのはころりの方。昼夜の区別がつかない新生児、夜中も2時間ごとに泣き、いそいそとミルクを作る私に落ち着かず、しっかり睡眠が取れなくなってしまいました。そして初めて赤ちゃんと対面した週末の夜、2年ぶりに持病のてんかんの発作が出てしまいました。

てんかんの発作は台風の時期に出やすいと言われており、赤ちゃんがやってきたのは6月。大きな環境の変化と季節が重なり、発作は複数回出てしまいました。かかりつけの動物病院と相談し、薬を増やしてもしばらくは落ち着かない様子でした。

赤ちゃんの居場所

1ヶ月検診を無事終え、ころりの待つ自宅へ帰ってきました。首座り前の赤ちゃん(4kgほど)と遊びたい盛りのころり(約9kg)。どうやって過ごすスペースを分けるか悩みました。里帰り先は広かったので大きなベビーベットを置けましたが都内の自宅マンションでは日中明るい場所にベビーベットを置けません。

ベビーゲートをつけて、赤ちゃんとのスペースを区切ることも検討しましたが、犬のしつけの本によるとあまりよくない。確かに一時的なら良いものの、これからずっと一緒に生活する家族。早めに慣れてもらうしかありません。

色々悩んだ結果、我が家ではハイローチェアをレンタルし、寝返りをする頃までは基本ハイローチェアに赤ちゃんにいてもらい、毎日ころりと触れ合う時間を作っていきました。このハイローチェアは大正解!ころりも赤ちゃんを覗くことができて、少しずつ慣れていくことができました。


ずっとひとりっ子だったころりにとって、赤ちゃんがやってきて少なからず寂しい思いをしていたはず。変にスペースを区切り、敵対するよりは一緒に赤ちゃんを見守れるよう考えていきました。


(※『犬のモンダイ行動の処方箋』という本に赤ちゃんとの生活について記載があり参考にしました!)


犬と赤ちゃんの交流

少しずつ赤ちゃんに慣れていったころり。生後3ヶ月経ち、赤ちゃんも寝返りの練習が必要になりました。この頃から、毎日少しずつ交流の時間を設けました。

交流には万全な体勢で、夫婦2人体制。片方はころりを担当し、赤ちゃんに近づく時は「伏せ」を徹底させ、もしも興奮してしまった場合はころりを移動させると分担。もう片方は赤ちゃんを担当し、泣いたりころりのことを掴んでしまったら抱き抱えます。

交流の最初の頃は、ころりはひたすら「くんくん」と赤ちゃんの頭の匂いを嗅いでいました。まだ寝返りをしないうちは、ころりは全く興奮したり攻撃的になったりせず、穏やかに交流できました。

寝返り後の交流

寝返り前に交流を重ね、仲良く過ごせるようになった頃、赤ちゃんは寝返りするようになりました。

赤ちゃんの寝返りポーズは、犬同士の遊ぼう!のポーズに似ています。ころりは初めてみた寝返りのポーズにびっくり!興奮して唸ったり逃げ回ってしまいました。

今まで仰向けに寝て、足を掴むくらいの動きしかしなかった生き物が、突然遊ぼう!のポーズを取ったらそりゃあ驚くことでしょう。笑

寝返りが出来るようになった頃、夫婦2人体制で寝返りの赤ちゃんとの交流をするようにして、少しずつ慣れてもらうことにしました。

サイズ感が一緒

寝返りポーズにはあっという間に慣れて、もとの穏やかな交流に戻りました。

生後半年を過ぎた頃から、ころりと赤ちゃんのサイズ感もそっくり、ポーズや表情もそっくりでまるで兄妹みたいな期間が半年ほどありました。


表情までそっくり!




ソファにつかまり立ちも一緒のポーズ




お昼寝も寄り添って

赤ちゃんが歩き出すまでは、ペアで遊んでいたずらをしたり、なかなか仲良しの兄妹でした。いま写真を見返すととっても懐かしくて、幸せな時間です。

赤ちゃんと犬の居場所を変えない

赤ちゃんがやってきて、ころりはひとりっ子犬からお兄さん犬になりました。人間の子どもだって、赤ちゃんが生まれると赤ちゃん返りしたり、嫉妬したり、今まで独り占めしていたパパとママが赤ちゃんに構いっきりになってしまう(赤ちゃんは手がかかるので仕方ないですが)ことにストレスを感じます。

ころりも同じようにストレスを感じていた中で、家族だよ!と場所を分離せず一緒に過ごしたこと、そして寝返りをする前から少しずつ交流の時間を作ったことで、赤ちゃんが活発になる前に仲良く慣れたと思います。

今年次女が生まれ、まさに寝返りの時期です。ころりは最初から「伏せ」で触れ合うことができ、最初のトレーニングの成果が出ています。

1歳になり、歩き回るようになってからは一緒に公園へ出掛けたり、お外でも楽しく過ごせています。このことはまた書けたらいいなぁ。

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